俺様がNO1


家にやってくると凄い事 凄い事! 

 

ハチは最初にペットショップの段ボールの中で宣言した通りの行動に出た。とにかく走る 走る 目的もなく リビングの絨毯の上を走りまわる 走り回る 吠えまくる。

「俺様だ ガオ ウウ」 わめく 

「俺様だ ガオ ウウウ」 うなる とにかく走り回る。

立ち止まる シッコする 走る 立ち止まる シッコする 走り去る。

 

あの段ボールに中にいた天使のようなワン子はいまや悪魔の子に変わろうとしていた。

 

シッコをシートにするようにしつけなきゃ!

「あっ また やった! こら!!!!」

 

「逃げろ 捕まるもんか GAO GAO UUU GAO GAO UUU」うなって走り去る。

 

やっと拿捕してハチのゲージに入れてみるとこれがまた大騒ぎだ。

 

「ゲージは厭だ ゲージは厭だ 俺を外に出せ !!」

「ペットショップで狭い段ボールにいたんだぞ!」

「もう狭い場所は厭だ!絶対に厭だ!」

「ガオ ガオ ウウウウ ガオ ガオ」

「俺様がこの家でNO1だ!」

 

このままではとても一緒に生活なんてできない。

「パパなんとかして!」娘と奥さんもSOSだ。