馬を襲うジャガー

「アンリ・ルソーのイマジネーション」
〜馬を襲うジャガー〜
 

ルソーはこのような密林の絵を沢山書いているのに一度も密林は行ったことがないし動物も見たことがないって知ってましたか?

この絵はどこに旅行に行ったときに思いついたのですか?と聞かれて「パリの植物園が自分が訪れた最南端だ」なんて洒落た事も言ってるのです。想像するに何度もこの「植物園」に通って「密林」「動物」「月」「星」「風」「香り」を繰り返し繰り返しイメージして自分だけの密林を想像していたのでしょうね。

この作品は「馬を襲うジャガー」という題名です。襲われた馬の部分を拡大してみました。するとこの白馬はどこかとぼけていて穏やかで優しい顔をしています。とてもジャガーに襲われている感じはしない。まるで「ジャガーと遊ぶ白馬」という題名が合いそうですよね。

プーチキン美術館の最後に展示してある作品で、他の印象派の作風と全く違いました。

この作品は拡大され壁面化されて「インスタOK」「SNS OK」の美術館の人気の場所になっていました。美術館もインスタ映えする場所を提供しているのです。

印象派の画家は現地に旅をしたり住み着いたりした結果、絵を書くことが出来ている。ゴーギャンはタヒチに行ってあの絵を書くことが出来たのです。

ルソーは現地には行かずに「イメージ」で密林と動物の絵を描いたのです。彼は画家になるのが遅く「日曜画家」と揶揄されるほど専門的な知識はなかった。それが独自の世界を作り出したのだと思います。

彼は他の画家とは違う「魅力」を持ち表現することが出来た。それは「イメージ力」ではないかと思います。

村上春樹さんもそうですよね。
彼は自分の心の深いところに「降りていって」多くの不思議な人や物に出会い小説を書いています。階段を上がって通常の世界に戻ると非常に疲れているそうです。
https://connect-de-r1.jimdo.com/hint-de-spark/20-村上春樹の卵/


「イメージ力」は個性であり「魅力」です。
ブランディングには不可欠な事です。

あなたの「イメージ力」には魅力はありますか?