「インスタ映えする」意味を考える

「インスタ映えする」もう当たり前のように使われている言葉です。SNSがもたらした社会現象ですが、この流れは確実に定着化して「当たり前」になって行くでしょう。

自分自身が「インスタ映え」してるかどうか?大切な事です。

先日、フランス大使館で「富裕層マダム」を対象としたイベントに参加しました。華やかなドレスや着物のマダムが華麗に来場されましたが、皆さん全てスマホ片手に来場し、早速「インスタ映えする」場所を見つけては、友達同士で個人で画像に収められていました。ご自身のSNSにアップするのでしょうか。

ところで「インスタ映え」って何でしょう?それは「GOOD IMPRESSION」(素敵な印象)を第3者にわかりやすく伝える行為だと解釈できるでしょう。これはまさにブランディングで重要な、商品の魅力を伝えるための「市場とのコミュニケーション」に他なりません。もう1つの解釈として「形から入る」という解釈もできます。

「形から入る」というのは、例えばフィレンツェの展示会に行ったときのことです。その中に、とても素敵な「革小物」が掲載されているリーフレットを見つけたので、そのブースを訪ねました。そうするとその「革小物」はまだ完成していないというのです。イメージだけできたので掲載したとニコニコ顔で説明を受けました。日本だと「出来ていない物を載せるな」ですが、これは実は非常に重要な「形から入る」そして、商品の「GOOD IMPRESSION」を無意識に確かめる事なのです。完成していないから出さないではなく、このイメージだけを先に見せたいなのです。真面目に「製品開発」して「商品が良ければPR 宣伝」はいらないという風潮が残る日本の企業が奥手としている部分がまさにこの部分なのです。ブランディングは「企画する現場」とそれを「どう見せるのか」というPRの部分をチェックしながら同時に進行して行くことが重要です。もちろんその根底にブランドの「哲学」がしっかり根を張っていなければいけません。

美味しそうな「インスタ映え」するスウィーツは、それが本当に美味しいのかSNSではわかりかねます。しかし、ブランディングの場合は「インスタ映えする」=「商品魅力」イコールでなければブランディングは成立しません。ここでイコールでないとどうでしょう?「インスタ映え」を裏切ってしまいブランディングは失敗します。

企画を進める時には、これを「インスタ映えする」にはどうしたらいいのだろう?この思考パターンをいつも持つことが大切ですよね。

感性と論理のバランスをとりながら「脳」を使いこなす事が重要です。