「本」   組み合わせて「飲む」「読む」「行く」の話

 
      旅と本と珈琲と Produced By HIS  
「旅」もデザインされなければ魅力が伝わないのだ。  

表参道の脇道に「REMIX」な店「旅と本と珈琲と」という新しい店が出来た。  

「猿田彦珈琲」が入り口にテナントそして入っている。ここの一晩かけた「水出しアイスコーヒ
ー」は滑らかで上品なアイスコーヒーだ。本を読む時にはこんな飲み物が手の届く範囲にあると落
 
ち着く。氷で薄くなったりしないので尚更良い。  

本は全体のボリュームが足らないのかなあと思いつつも、きちんと4つの「旅」への導線が巡らされている。  

-人に話したくなる旅  
-CLASS ONE  (ワンランク上の旅)  
-秘境旅行専門店  
-Resort Wedding  

美味しいコーヒーを片手に「秘境の地」の本を読むのは知的な面白さがある。そしてそれは何かの拍子に、(例えば「月が浮かぶ湖」の写真とか「紀元前の埋もれた名もない遺跡」とか「羽がある女の子」の写真とか)知的な心は「行動」に羽化して「行かなければ」という冒険家を生むのだ。  
そこの受け皿として「秘境旅行専門店」が最上階にコーナーを構えて待っている。この配置は百貨店での「メガネサロン」を思い出す。目的買いは不便な最上階こそ相応しく便利な場所にはないのだ。  

そして珈琲は旅の友人でもある。移動中の流れる景色 秘境地の朝の香り 雨の中の熱い湯気  
珈琲は旅の前 旅の真ん中 旅の後 でもその情景や気持ちを思い出させてくれる。  

また本を一冊旅に持っていくと、通常の生活外で読む本の感じ方も異なる。旅先のベットやベランダで読む本は「新たな旅」を誘う種をひっそりと心の奥に蒔く事もあるのだろう。  

そう考えてみるとこの店の「名前の組み合わせ」は適切ではないなと思う。  

順番がおかしいのである。  

    「珈琲」と「本」と「旅」   

この順番が良いのではないだろうか?   


皆さんはどう思いますか?