LOIUS VUITTONのモノグラム

この誰もが知っているモノグラムデザインは日本の人口の偽物を含めると3分の2は持っているのではないだろうか?

このデザインの配置バランスは非常に優れていると思う。見ていて心地よいデザインなのだ。

このデザインソースは「日本」の家紋であることをご存じだろうか?よく見るとわかるのだがどこか日本風な雰囲気を醸し出していることを気づかなかっただろうか?

このブランドがLVMH JAPON が直接販売する前は、ある大きなインポーター(輸入業者)が取り扱っていたことがある。そこの社長が後のLVMH社長の秦氏に言ったそうだ。

「あの柄は風呂敷みたいで信玄袋のようだ。売れるわけがない」と言われたそうだ。社長はいくつものブランドを輸入販売しているからその当時は間違った感覚ではないと思う。がしかしだ。「売れるわけがない」という予測が全く大外れして企業をつぶすような判断をしているのだ。

このブランドの歴史やヨーロッパでの認知度やマーケティング計画を鑑みればこのような発言は無かったのかもしれない。

しかしただモノグラムのデザインだけを見て判断すると「売れるわけがない」という発言になってしまう。

イメージは計算されて創られて行くものなのだ。

しかしこのモノグラムも散々販売されて偽物が出つくした感がある。このモノグラムを持っていると「ダサい」そんなイメージを人に与えるようになってしまった。だからこのブランドは絶えずモノグラムの新作やアーティストのコラボをやらなくてはいけなくなってしまった。

3-4年前の事。京都嵐山の染師のかたから面白いことを聞いた。

裏の寺にルイヴィトンのデザイナーが訪れて「お寺のデザイン」を使わせてもらいたいといってきたがそのお寺はお断りしたそうだ。

絶えず新しいクリエーションを世界各地から掘り起こしているのだろう。HERMESのスカーフのデザインは絶えず変化するがそのファッションソースは世界各国の歴史文化なのである。

伝統産業のメッカである京都の町屋でもTOM FORDやARMARNIやCHANELが頻繁に訪れて古い織りを探してデザインをクリエイトしている事をしってるだろうか?

しかし日本の伝統産業から日本の企業がファッションを起こして世界に流通させた話は聞いたことがない。海外のファッション企業が日本の伝統産業を利用して絶えずクリエイションを起こしてその地位を保っている事実があるだけだ。

海外のファッションブランドはクリエイションを絶えずOPENにして吸収すべく活動しているのに対して、日本の伝統産業は海外のクリエイターに対しては非常にOPENであるが国内の企業に対しては非常にCLOSEしているような気がしてならない。

新しい切り口で日本の企業がこの伝統の技やデザインを起こしてインターナショナルなブランドを構築する時期はいつか来るだろう。

実は僕もそんなコンセプトとビジネスモデルを考えている一人なのだ。