ビッグバン マーケット

 

 

 

135億年前にビッグバンが起こり宇宙が創造されたと言われている。

市場を宇宙に例えるならば3回のビッグバンが発生しているといえ

る。イギリスで起こった第1次ビッグバンで機械が肉体労働の人の

仕事を奪い始めて、フォーディズムがきっかけとなった第2次ビッ

グバンは大量生産が可能となり、労働者自体が巨大な消費者市場と

なり、差別化を求めるためにマーケティングが生まれ、先に売り上

げが計上されるクレジットビジネスが生まれ、同時に夜の繁華街も

発達して「物への欲望」を求める経済システムが完成した。

そして第3次ビッグバンではITが登場し、先進国のホワイトカラー

IT職種(エンジニア等)をインドなどの新興勢力に奪われてしま

った。つまり「記憶」「計算」等のロジカルな作業はコンピューター

が優れているので機械に奪われて、プログラミングはコストが安く

て優秀な人材が育っている新興勢力圏に奪われたという事だ。

この3回のビッグバンは市場の特性を自然に流動的に変化させてい

いる。それはあたかも宇宙創造のビッグバンのようだ。宇宙は爆発

後から、ごく自然に拡大を続け新しい「形」を生み出しながらその

形を絶えず変化させているのだ。人為的な変化はないのだ。ごく自

然にINNOVATIONを繰り返している。ハップル望遠鏡で130億

年前の古い銀河まで発見されたという。この無数の銀河は同じ形の

物は一つとしてないのだ。

拡大がもたらす最も大きな要素は「密度が薄くなり多様性を持つ」

ということだ。例えばこの我々の太陽系は秒速220キロメートル

で2億年かけて銀河系を1週してその銀河系は秒速600キロでビッ

グバンの中心から遠ざかっている。拡大すると「密度」が薄くなり

「個の銀河」が個別な多様性を持って成長するのだ。

人類が創りだした「市場」も似ている。

現在の経済とマーケティングシステムは「厚みと均一性」が前提と

なっている。「密度が薄く多様性」の市場には向いていないのだ。

かつて毛沢東が「白い猫も黒い猫もネズミを捕る猫は良い猫」とい

うような事を言った。つまり「猫」という均一的な巨大な市場があ

ったという事だ。思考のパターンも行動のパターンも全体が同じで

あるから施策が単純で明快で、効果が十分に見込めるという時代だ。

ここまではロジカル的な能力さえあれば十分に市場を予測して煽動

して施策をロジカルにコントロール出来た。

しかし先進国の市場は3つのビッグバンが起こりもはや「均一性」

を前提とした施策は「低価格帯」だけでかろうじて使える。

宇宙で何億トンという水を持つ星が発見されたり、全体がダイヤモ

ンドで出来た星が発見されたり、二つの恒星がお互いを周回してい

たり「密度が薄くなり多様性」を持った宇宙からは、太陽系の環境

からは予測できない「事」「物」が生まれて発見されている。

また全く解明されていない「ブラックエネルギー」や「ブラックマ

ター」が宇宙は大部分を占めているという。

我々の市場も同じではないかと思う。本当は変化する人間の願望や

欲望を大部分判っていないのではないだろうか?固まった価値観の

固定観念や慣習を外せば今まで見えなかった市場がそこに存在する

のではないだろうか?作り出す事も出来るのではないだろうか?

何故ならば我々自身もまた「宇宙のほんの一部」にすぎないからだ。

あらゆる多様性が広がり絶えず変化する宇宙に「知恵と勇気の船」

を繰り出して行きたいと思う。

銀河という宇宙に大きな帆を立てて航海にでてはどうだろう。

 

「人間の内面は無限である。宇宙は無限かもしれない。」

アルベルト アインシュタイン