「際(きわ)」が面白い
辞書で意味を引くと、「あと少しで別 のものになろうとするぎりぎりのところ。境目。また、物の端。「がけの―から見下ろす」「 生え―」「波打ち―」2 ある物にきわめて接近した所」あとすこしで別のものになろうとするギリギリのところが「際」なのである。
最近の「際」を羅列してみよう。
1. ボイジャーが35年間をかけて人工物として人類史上初めて太陽系から外宇宙へ旅立った。
(ボイジャーが今、何を考えて何を見ているのか知りたいものだ。
彼は二度と地球には戻らない。)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130913-00000003-asahi-sci
2.コーヒーの「際」がにぎやかだ。
コーヒーと炭酸飲料の「際」=ボス グランアロマ~香るボス~
コーヒーと健康食品の「際」=花王ヘルシアコーヒー
コーヒーとスポーツドリンクの「際」=ワンダパワーブレンドコーヒー
本来の魅力の「香り」「テイスト」「ホット一息」「男の飲み物」という本道から離れて「際」で現れてくるのは「刺激」「健康」「ビタミン補給」という隣のカテゴリーのテイストを持つコーヒーの新商品
なのである。言いかえると「隣のカテゴリー」のド真ん中コンセプトを自分のコンセプトの中に導入したのである。
今後期待したいのはコーヒーではなく「紅茶」である。
コーヒーも日本茶も既存の「言葉」と「イメージ」のIMPRESSIONが強い。
ところが「紅茶」はまだまだ開拓するイメージが眠っている。
是非、美味しい「TEA SODA」の開発をお願いしたい。
家ではわざわざ「濃い目の紅茶を入れて冷まして炭酸割り」しています。
この隣のカテゴリーのコンセプトをミックスする事は「ファッション」ではずいぶん前から現れており「モード」の中に「ミリタリー」「スポーツ」「ワーク」がミックスした商品がヒットしているのと全
く同じストリーなのである。
しかし「モード」の中に「和服」の要素を入れても成功しない。
なぜなら「和服」のIMPRESSIONが強すぎるのだ。
3.ハンカチの「際」の「際」は食料品である。
http://www13.jimdo.com/app/s06844ea99f79ffae/p9b2e1c61cfaf8bff/
ハンカチは婦人雑貨の中では大きな需要をまだまだ維持している。この隣のアイテムがスカーフなのだ。要はスカーフを小さくしてしまえばハンカチになりえるが、カテゴリーが異なってしまう。とこ
ろがこの「際」の間が活発なのだ。ハンカチタオルの登場(スカーフより短い)。小さなポケット付きのハンカチ。巾着型バッグになるハンカチ。正しくアイテムの固定観念を壊すアイデアが「際」から
産まれてくるのだ。そしてこのハンカチが最も興味在るライバルが「食料品」なのである。ギフト市場の巨人を何とかギフト市場のハンカチが虎視眈々と狙っているのである。
4.イグ・ノーベル賞で二人の日本人が受賞(化学賞・医学賞)
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20130913-00000761-fnn-int
ノーベル賞に対抗する「茶目っ毛」を本気で研究している人に贈られる素晴らしいshowである。正しく「際」の研究と言っていいだろう。
A.玉ねぎを切ったときにでる「涙」の原因となる酵素を発見したハウス食品研究所は「将来的に涙が出ないイグ・ノーベル・オニオン」
を開発すると云っている。この遊び感覚のDNAがハウス食品の強さなのだ。将来、スーパーで「イグ・ノーベル・玉ねぎ」新発売!!とか出てくると思わず買ってしまいそうだ。
ついでに「剥きやすい」という機能も付けてくれると間違いなくヒットすると思う。TPP対応玉ねぎだ。
B.帝京大学は心臓移植をしたマウスにオペラを聞かせてその生存率を研究したのだ。オペラを利かせた方が長生きするらしい。これは老人ホームや病院に使えるのではないか。将来老人ホームや病院を選ぶポイントは「音響設備」「クラシックかジャスか」みたいな価値基準が生まれるやもしれない。老人ホーム=オペラハウスのような「際」のコラボが生まれると面白いではないか。
コンセプトのド真ん中ではなく「際」に新しいコンセプトを探してみてはどうだろう。
「際」の向こう側でも同じようにこちらの「際」を眺めているかもしれない。
「際」を掘り起こしていけば新しい「カテゴリー」が出来るかも知れない。
「際」はアイデアの鉱脈が静かに眠っているのだ。
次回はなぜ今「際」なのかを分析してみようと思う。
大事なのは知識よりも
想像力である。
アルベルト・アインシュタイン
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