質の良い仮説

 

 

新しい商品や企画を進める時に最も必要なものはなんだろう?

これは商品開発に携わっている人はいつも考えていることだと思う。

例えばそれは、蓄積されたデータの分析力コンペチターの動向 市場の動き ・・・・しかし全て終わってしまったものばかりだ。痕跡を分析して未来を探る?無理だ。そんなことでは消費者の心の動きについていけはいけない。では何を基準にして考えればいいのだろうか。その一つの答えは「質の良い仮説」を立てることではないだろうか。

 

では「質の良い仮説」ってなんだろう?それは自分のオリジナルのwebの情報や社内価値感ではない)価値感と見解を持つことではないかと思う。過去のデータ分析や市場の分析よりも、自分の価値

感や哲学で市場の進化のストリーを進化させる事だと思う。つまり市場の進化のストーリーを自分自身で築き上げて行くのだ。あたかも村上春樹の小説のように。かれは小説を書くときには「テーマ」のキーワードは持つが小説の中身は最初から考えてはいない。イメージが創る言葉が彼を人間の心の深層に引き込んでいきストリーを書かせるという。世界中の国の人が彼の小説を読むのは、人間の深層心理の「最大公約数」の中で彼の小説が繰り広げられるからだと思う。

 

彼の小説のアプローチはプロダクトアウト思考だ。

参考:http://connect-de-r1.jimdo.com/sparkling-idea/村上春樹の卵/

 

アインシュタインの相対性理論は、「素晴らしく質の良い仮説」だと思う。その仮説が正しければブラックホールが必ずあるとアインシュタインの仮説は予言した。そしてそれは後の科学者達がそれを実

証して行く事になる。様々な研究機関のブラックホール発見のニュースは正にアインシュタインの質のいい仮説が実証されている事と同じだと思う。

アインシュタインもまたプロダクトアウト思考だ。

 

この発想を商品開発の中に取り入れてはどうだろう?

そして仮説の質を決めるのはイメージ力だ。イメージ力を決めるのは感性力だ。物や事の「質量」を感じる力だ。決して数字の分析力参考:http://connect-de-r1.jimdo.com/home/感性の種類/

ではない力だ。感性は人によって全て異なるので唯一無比の価値感を持つ事が出来る。自然界と同様に多様性に満ちた感性がありそれを活用すれば、同じく多様性に満ちた商品開発が可能なのだ。しかし組織はそれを「均一化」して管理したがる。

 

その結果、同質化が起こり多様性に満ちていた感性が限定されているのが現実なのだ。商品開発の核に「感性」をおくとその核のまわりに「イメージ」の層が幾重にもできる。そしてその「イメージ」の層の外側には同じように「仮説の層」があるのだ。そして仮説の層の外側に起こるものは「閃き」だ。太陽のフレアーをイメージしてほしい。大きなフレアーが起きた瞬間が「質の良い仮説」から「閃き」が生まれた瞬間だ。