たっすいがはいかん

 

 

昨年末、あの坂本龍馬の故郷 高知に行ってきました。

この地は「酒豪」で有名なのです。高知に転勤した人が戻る理由に二つあるそうでひとつは「飲み過ぎて肝臓が悪くなる」というケース。「飲めない人が強くなりすぎる」ケースで本社に戻されるそうです。地元の商工会議所も「飲めなければ」仲間に入れないような酒飲みのための会議体だそうですよ!

あの酒場放浪記の吉田類さんもこの地の出身です。

豊かな自然と人情味ある県民性が高知県だと思いました。

調査を続けるとビールはアサヒとキリンが人気を二分割しています。明確にアサヒ派キリン派がいるので、飲み屋は必ず両方置かないとお客さんともめ事になるそうです。

 

そこでこの意味不明の看板を見つけました。

「たっすいがはいかん」はビール会社の路上訴求看板です。いったいどういう意味なのかさっぱりわかりません。通りがかりの人に聞いてみました「すみません。これはいったいどういう意味なのでしょうか?」突然の質問に驚きながらも笑って答えてくれました。「うすいとか弱々しいのはいかん!(濃いビールを元気に飲みましょう)」みたいな意味だそうです。

 

面白いですね、全国区の宣伝で使えば良いと思います。

どういう意味?という事で話題になるでしょう。

視聴者が分かりやすいCMではなくて、考えるCMにするのです。考えてわからないで調べて話題になって飲みたくなるCMです。イメージとしては雄大な土佐の太平洋の海を眺めながら健康的な男性がビールを飲み干して海にむかって「たっすいがはいかん!」と叫ぶのです。ただそれだけ。濃い本物のビールを元気に飲もうぜ!(元気に龍馬みたいに生きようぜ!)

というメッセージを伝えるのはどうでしょうか?草食男子へのカンフル剤にもなると思います。

 

「濃い」というキーワードに注目したいと思います。濃い=本物をイメージさせます。今の時代は「薄い」時代に入っています。3年前民主党が政権を取ったときは誰もが期待をしていました。ところが彼らは「マニュフェスト」を守れないどころか政権として機能しない。政権の価値は約束した事を国として機能させて実現する事です。彼ら大きな罪は「政権」と「言葉力」を薄く軽くしてしまった事です。彼らからは「情熱」を全く感じられない。

「たっすいがはいかん!」のです。

 

3.11の事をもう忘れています。どれだけの人々が犠牲になって、これから将来放射能でどれだけの人々を苦しめるのか!忘れてしまっています。「福島の再建なくして日本の再建なし」そう本気で思うならば原発を廃止すべきです。

「たっすいがはいかん!」のです。

 

日本は四方を海に囲まれ四季がある世界的にまれな恵まれた自然エネルギーの宝庫です。この国には「技術力」「開発力」が強い日本の企業は沢山あると思います。この自然エネルギーを使う技術開発は無限の可能性を含んでいます。ここには地球規模で必要と思われるINNOVATIONが足元に眠っていると思います。なぜここに日本政府は力を集中しないのか?僕にはわからない。

既得権を脅かされる企業団体が怖いのでしょうか?この分野のINNOVATIONは新たな雇用が発生します。地球規模で必要な事なのです。安部政権には是非この分野への国としての投資を積極的に期待したいと思います。

 

だんだん「たっすいがはいかん!」が気にいってきました。

この際「たっすいがはいかん党」を立ち上げたらどうでしょうか?

 

「たっすいがはいかん!」という食品はどうでしょうか?本物の濃い味なのです。

 

「完熟」という商品はすでにあり、一目見てその内容がわかります。「たっすいがはいかん」は一目見てもわかりません。しかしお客様に手に取ってもらい読んでもらう事ができます。「なんだこれ?」という興味が一杯ですから。「たっすいはいかん」という商品のアミューズメントパークにお客様は足を踏み入れる事になるのです。そして商品名の意味を読んで「なるほど!」と思いさらに商品内容を読んで頂きます。『150年間、寒いポーランドの田舎のレストラン****店で煮詰め続けられたスープを真空パックする事に成功しました。地元でも大人気のこのスープは・・・・・』というSTORYを読んで頂きます。「たっすいがはいかん!」をコンセプトに世界中から本物の味を集めてシリーズにするのです。

 

このコンセプトをもとに「たっすいがはいかん!」コンテストを開催するのも面白いですね。食品だけでなく自分の「たっすいがはいかん!」物や事を競い合うのです。

 

「権威からの逃避」が大きな市場マインドです。実は「あんな偉い人にはなれないしなりたくない」という思想が、停滞する経済環境の中で根底に流れているのです。ここで逆流の「濃い本物」を訴求してはいかがでしょうか?

 

アイデアの連鎖が始まってきそうな「たっすいがはいかん!」という言葉です。

自分の信念がずれて来そうな時にも叫んでみてはいかがでしょうか!

「たっすいがはいかん!」と。